コロナに伴って在宅勤務になり、それ以来スーツを着ていない…。
クローゼットに一年もスーツが入りっぱなしではどんな状態になっているか心配です。
クローゼットの隅でペチャンコになっていたり、肩にハンガーの形がくっきり残って型崩れしてしまうことも。
時々はクローゼットからスーツを取り出して風通しの良い場所に出してあげましょう。
本日は、スーツの劣化を防ぐブラッシングについてお知らせします。
目次
1. ブラッシングの手順
優しく撫でるだけのブラッシングではスーツを綺麗にするのには不十分です。
ブラッシングの目的は繊維に入り込んだ汚れを取ることです。
ここではブラッシングのコツと手順について解説していきます。
STEP1 汚れを掻き出すように
まずジャケットをハンガーに掛けます。
まず下から上にホコリを掻き出す様にブラッシングします。
ポイントは2つ。
生地に対して直角にブラシをあてることと、手首のスナップをきかせてブラシを動かすことです。
大きいホコリを払ったら、今度は上から下へ払うようにブラッシングして汚れを掻き出します。
これで大抵の汚れやホコリを落とせます。
ウールは毛並みが上から下へ流れるように作られているので、毛流れが整うことで生地の光沢感が蘇ります。
STEP2 肩とエリ裏は入念にブラッシング
肩は毛髪やフケで一番汚れやすいです。付着したままだと臭いが取れなくなるのでここも入念に。
エリの裏もホコリが溜まりやすい場所です。縫い目の溝から汚れを掻き出す様に細かくブラッシングしてください。
STEP3 ポケットの中も忘れずにブラシ
意外とホコリが溜まりやすいポケットの中です。
内側を引き出し、縫い目に沿って掻き出します。ほつれや痛みも合わせてチェックしましょう。
STEP4 スラックスはハンガーに吊るす
スラックスは必ずハンガーに吊るしてブラッシングしましょう。
スラックスもジャケットと同様に、下から上へ、上から下へと順に掛けます。
膝から下は汚れが付きやすい場所です。食べ物のカスが残っていると虫食いの原因になります。入念にブラッシングしましょう。
裾がダブルの場合、折り返しの部分はホコリが溜まりやすいです。ブラシの先を使って掻き出しましょう。
2. ブラッシングの効果
ブラッシングで繊維に入り込んだ汚れやホコリを取れます。そして、スーツの寿命も延ばします。
汚れで生地が目詰まりすると、ウールの通気性や発汗性が損なわれます。
ブラシで掻き出すことで、生地の風合いを取り戻すことができます。
3. ブラシを選ぶポイント
ウールやカシミヤなどデリケートな素材は馬毛。
ポリエステルなどの化繊が混紡されたものは豚毛と覚えておきましょう。
100円ショップの化繊のブラシでは心もとないので、ハンズやロフトで購入するといいでしょう。
馬毛の洋服ブラシは¥5000~¥6000が目安です。
ブラッシングのまとめ
スーツのブラッシングの手順は、
ジャケット全体→肩と襟裏→ポケット→スラックス
この順番で要所を抑えれば簡単にケアできます。
ブラッシングはスーツが長持させるのに大切なケアです。日頃のケアでお気に入りのスーツを末永く愛用しましょう。