ボタンダウンシャツは日本人のビジネスマンに人気のシャツで、街中でもスーツにコーディネートしている人をよく見かけます。
雑誌やスーツのHOW TO本にはボタンダウンはスーツに合わせてはいけないという情報が載っていますが、なぜでしょうか。
結論でいうとスーツにボタンダウンの組み合わせは、いくつかの条件が合えばNGではありません。
しかし、それには歴史的ルーツや専門的な知識とアイテムを必要としたり、それを知っている人がまわりにいる場合です。
今回はもっと簡単に、今の日本のビジネスシーンにおいてボタンダウンシャツがどのように見られているかを解説し、正しい着用方法をご紹介します。
1. ボタンダウンシャツとは
ボタンダウンシャツとは、シャツの衿先に開いた穴へボディに縫い付けられた小さなボタンを入れて固定するシャツのことです。
もともとはポロ競技の最中にエリが浮かないようにと襟を固定したのが始まりです。ブルックスブラザーズが自社のシャツにこのデザインを取り入れたことで世の中に広まりました。
この衿がしっかりと固定されるボタンダウンはきっちりとしたお国柄の日本で好まれる傾向にあります。
しかし、新入社員の時にスーツに合わせてはいけないと教育されたり、上司先輩から注意されたり、スーツにコーディネートするのがダメといった習慣もあります。
2. なぜボタンダウンシャツはスーツに合わないか
ボタンダウンの発祥がポロ競技ということもあり、スポーティなイメージがあります。
ドレススーツには衿先のボタンがカジュアルすぎて似合わない、というのが一般的な考えです。
アメリカではこのボタンダウンをスーツにコーディネートする独自のスーツの文化がありました。ボックスシルエットのサックスーツにボタンダウンシャツ、ネクタイはレジメンやニットタイを合わせます。アイビースタイルが日本に入ってきたときもこのスタイルが流行しました。
しかし、今日本でこのような着こなしをする人はごく一部の洋服好きな方に限られる傾向にあります。大多数の人か持つボタンダウンのイメージを優先して着用したほうがマナーとして通用します。
したがって、スーツに合わせることは本来おかしくないが、日本のビジネスシーンでは着方や場面に気を付ける、ということを覚えておきましょう。
3. ボタンダウンシャツNGのシーンとデザイン
ボタンダウンシャツを冠婚葬祭等のフォーマルシーンで着用することは避けましょう。フォーマルシーンにおいてはレギュラーカラーやセミワイドカラーにネクタイを締めることがマナーです。
ボタンダウンシャツはクールビズ以降、様々なデザインが登場しました。
二枚衿、ネックのボタンが2つも3つもあるような高い台衿のシャツや、ボタンと釦ホールに色が付いたタイプなどはビジネスシーンにはふさわしくないので避けましょう。
4. ボタンダウンシャツはノータイにピッタリ
スーツでもジャケットスタイルでもノータイで着る時にはボタンダウンシャツは良く似合います。今の日本のビジネスシーンではノータイスタイルが市民権を得ています。
レギュラーカラーのネクタイを外しただけではカッコ悪いので、きちんと衿が立ってロールするボタンダウンシャツはノータイスタイルにはピッタリなアイテムです。
5. ボタンダウンシャツのコーディネート
夏場のクールビズには上着を着ずにボタンダウンのノータイで。
ノータイのスーツスタイルに。Vゾーンが寂しいのでポケットチーフを添えてもOK。
カジュアル感のあるジャケットスタイルには、ボタンダウンにネクタイを締めても、ノータイで着ても良く似合います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ルールのあいまいなボタンダウンシャツですが、まわりの人へどのような印象を与えているかお分かりになりましたでしょうか。
ファッションは国によって文化が変わります。とても便利でオシャレなアイテムですので、日本のビジネスウェアの価値観で考えボタンダウンを上手に着こなしてください。