スーツのスラックスは3、4回着用するとスラックスの折り目が薄れてきます。
折り目が取れかけたスラックスは貧相なスーツに見えてしまいますが、その都度クリーニングに出すというのも手間もかかります。
今回は家庭用スチームアイロンで簡単に折り目を復活させる方法と、同時に行うスチームケアや保管方法を解説します。
毎日ピシッと折り目の入ったスーツを着るためにも、チャレンジしてください。
1. スラックスのアイロン STEP1
家庭用スチームアイロン、アイロン台、当て布を準備します。
スチームアイロンを素材に合った温度に設定をします。ウールは中温、綿は高温に設定しましょう。
当て布をすることでテカリを抑えます。綿のハンカチで代用できます。
2. スラックスのアイロン STEP2
股間部分やヒップ回りなど汗をよく吸う部分にはアイロンを浮かせてスチームをかけます。スチームには殺菌作用や消臭効果があります。汗で湿った部分は雑菌が増殖し、生地の強度が落ちてきます。定期的にスチームをかけてあげることで防げます。
また、ウールはスチームの熱と水分によって元の形に戻ろうとします。股間部分のシワはスチームによって綺麗に取れます。
3. スラックスのアイロン STEP3
センタープレスを入れていきます。コツとしてはもともと入っていた折り目にそって前側をはじめに入れます。もし織り目が消えてしまっていたら、脇の縫い目の線が重ねて折り目を決めます。長い定規などがあれば、裾から入れて微調整すると簡単です。
折り目が決まったら当て布を置き、裾からアイロンを当てていきます。折り目の直線方向にアイロンを滑らせるとズレてしまうので、スタンプを押すイメージで、アイロン半個分ずつプレスします。
この時にアイロンは力を加えたり、滑らせる必要はありません。5秒前後アイロンの重みのみでプレスをかけるイメージです。
ヒザ部分は伸びていることが多いですが、生地を寄せていき上からスチームを出しながらプレスすることで元に戻ります。裾から股の付け根までプレスをしていきます。
4. スラックスのアイロン STEP4
次に後ろ側の折り目を入れていきます。前の折り目と同じく、裾から上に向かってアイロンを当てていきます。
膝の裏はシワが入っていることも多いので、スチームを多めにかけながらプレスします。
モモや股の部分は難しいのですが、前の折り目をずらさないように、生地が平らになるように後ろ側へ引っ張ります。どこにもシワが無い状態になったらプレスをします。
プレスをしながら前から後ろに向かってアイロンを滑らせて生地の余りをとりながらプレスをしていくときれいにプレスが出来ます。
ポケットの袋は凸凹の跡がついたり、テカリの原因にもなりますので、折り曲げてスーツ生地だけにアイロンがかかるようにセットすると良いでしょう。
ヒップの半分くらいまで折り目が入れば完成です。
5. スラックスの保管方法
プレスが出来たらスラックスを裾から吊って保管します。
スーツの上着のハンガーにかけることが多いと思いますが、別でスラックスハンガーを準備して裾から吊ると、スラックス自体の重みでヒザの伸びも戻り、ヒザ裏のシワも減り、アイロンがけの頻度も減らすことが出来ます。
6. ズボンプレッサー
ズボンプレッサーでもセンタープレスは復活します。しかし、いくつか注意点があります。
線がずれない様にセットしないと、二重線が入ってしまいます。センタープレスの二重線はカッコ悪いので気を付けてください。
ヒザ部分や、作りが複雑な股部分などもしっかりと伸ばした状態でセットしないとシワの状態をプレスしてしまうので注意が必要です。
腰部分はプレスが利かないため、シワは取り切れません。ですので、別途スチームアイロンでケアをしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。初めは難しいと思いますが、折り目が抜けるたびにクリーニングに出していたという手間を考えれば時間もかかりませんし簡単です。5.6本かけるころには時間も5分程度でかけられるようになります。ぜひチャレンジしてみてください。