スラックスを選ぶときに、色や素材以外にもシルエットを気になります。
スラックスのシルエットの印象を変えるのが、股上の深さと太さ。特に股上はシルエットを決める重要なポイントといえます。
股上が浅いと「細く見える、今っぽい」、股上が深いと「古くさい、おじさんっぽい」というイメージが多いと思います。
股上が浅い方がいいのではないかと思われがちですが、それぞれにメリットがあり、デメリットもあります。
今回は股上の浅め・深めそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介していきます。
1. スラックスの股上とは?
股上とは、スラックスまたはパンツの股から上の部分のこと。
ただ、股上をメジャーで正確に測るのは難易度が高いので、一般的に股上の深さは【総丈ー股下】の計算式で導き出します。
たとえば、総丈100cmで股下76cmのスラックス であれば、股上は24cmとなります。
では実際にスラックスの「股上が深いと浅いの違いについて見ていきましょう。
2. 股上の浅いスラックス
昨今では股上が浅いスラックスが多いです。
股上の浅いスラックスのメリットとデメリットについてご紹介します。
2-1 股上の浅いスラックスのメリット
スッキリとした印象で下半身を細く見せます。
昨今では上着が細身のスーツが主流なので、下に履くスラックスの股上もスッキリ見える浅めを採用します。
股上が浅いとウエスト位置がやや低めの腰骨辺りになるので、下半身にフィット感が出ます。
股上の浅いスラックスは、後から見た時のシルエットが抜群にカッコよくなります。
2-2 股上の浅いスラックスのデメリット
股上が浅いスラックスはカッコよく映りますが、デメリットももちろんあります。
股下の始まりがはっきりとわかってしまうので、体型によっては足が短いのを強調してしまう場合があります。
股上が浅いスラックスは座った時にお尻に食い込みやすくなります。見た目を重視するので、着やすさや楽さとは逆行します。ストレッチの効いたカジュアルパンツなら支障は出にくいですが、ウールのスラックスなどは伸びにくいのでお尻の破れに繋がるケースもあります。
3. 股上が深いスラックス
股上深めのスラックスでよく言われるのが、おじさんっぽいというイメージです。
ここでは股上の深いスラックスは本当にそうなのか?深い場合のメリット・デメリットをご紹介します。
3-1 股上が深いスラックスのメリット
スラックスの股上が深いとウエスト位置(ベルトを締める位置)が高くなるので、足を長く見せる効果があります。日本人は欧米人に比べて頭が大きく腰の位置が低いので、胴長・短足に見えやすいです。股上を深くすることでスラックスが長く見えて、全体のバランスがよく見えます。
股上が深いと、股部分とスラックスに隙間ができるので履いていて楽です。窮屈なスラックスが苦手な方は迷わず股上が深いスラックスを選んでください。
3-2 股上が深いスラックスのデメリット
股上が深いスラックスは、ももまわりやお尻まわりにゆとりができるシルエットで作られています。そのため、股上が浅いスラックスに比べて野暮ったさが出ます。
股上が深いとウエスト位置をぐいぐい上げたくなるので、お尻を食い込ませて見せてしまうケースもあります。昔のスラックスは股上が深いのでこうなりがちです。
最近のトレンドがピタピタからゆったりに変わってきているので、スラックスはノータックから1タックに変わり、股上もかなり浅いスタイルからやや深めに変わっています。ですので、股上が深い=おじさんくさいスラックスというイメージではなくなっています。
4. 股上は浅いのが良いのか?深いのが良いのか?
股上が浅いスラックス、股上が深いスラックスの両方ともに良い部分と悪い部分があります。
股上が浅いとスッキリとした見え方になりますが、快適に楽に履けるというわけではありません。
股上が深いとややユッタリとした見え方になりますが、余裕があるので楽に快適に履くことができます。
このようにどこかを優先すると、どこかが犠牲になります。股上で言えば、見え方重視か、履き心地重視かでどちらにするかをお選びください。
着用時に見た目はどうか?窮屈感がないか?余りがありすぎないか?などをチエックして下さい。
また、年齢によって選ぶという方法もあります。
20代~30代は浅め。30代から40代はやや浅め。50代~60代以降は深めにするなど年齢に合ったものを選ぶと良いでしょう。
まとめ
股上の浅い・深いはそれぞれにメリットとデメリットがあります。
ご自身がどう見せたいのか?どんな履き心地が良いのか?など、スラックスを選ぶ際の優先項目は人それぞれです。
一番大切なのは、自分の体型に合ったものを選ぶことです。この記事が少しでも参考なれば幸いです。