尖った衿が特徴的なピークドラペルのスーツ。
次のスーツを買う時にチャレンジしてみたいと思うものの、
「職場で着ている人もあまり見かけないし大丈夫かな?」と不安があると思います。
また、買ったスーツを初めて着た時にピークドラペルに気がついたという事もよくあります。
ピークドラペルは正しく着用すれば個性的でカッコいいスーツです。
どこでどのように着ることが出来るのか、コーディネートも含めて解説します。
1. ピークドラペルのスーツとは
スーツの下衿(エリ)の先が剣のように尖ったデザインことを指します。
通常よく見かける衿(エリ)のデザインはノッチドラペルと呼びます。
ノッチドラペルとピークドラペルの中間のセミピークドラペル(フィッシュマウス)もあります。
スーツのデザインは基本的に違いが少ないため、衿(エリ)の違いはよく目立ちます。
2. シングルのピークドラペルスーツ
ダブルのスーツではピークドラペルが標準ですが、シングルスーツのピークドラペルもあります。
1つボタン、2つボタン、3つボタン、など組み合わせも自由です。
スーツだけではなく、ジャケット単体にも使われます。
ダブルのスーツは抵抗がある場合でも、シングルのピークドラペルであればチャレンジしやすいので入門には最適です。
3. ピークドラペルはどのように見える?
着ている人が少ないこともあり、個性的、おしゃれといった印象に映ります。
フォーマルでよく用いられるデザインのため、華やかなイメージもあります。
また、その印象は衿(エリ)巾によっても変わります。
幅広のピークドラペルからは衿(エリ)がより強調され、「迫力」「力強さ」「威厳」「クラシカル」を感じます。
細めのピークドラペルからは、「シャープ」「スタイリッシュ」「モード」「艶っぽい」といった印象です。
4. ビジネスシーンでのピークドラペルスーツ
本来欧米ではビジネスでも問題なく着用できるデザインです。
しかし、日本においてはピークドラペルを着ている人が少ない事もあり、ビジネスシーンでは「着飾りすぎ」「パーティみたい」「目立ちすぎ」といった印象を与えてしまうことも。
業界によって異なりますが、以下の条件の職場ではピークドラペルは悪目立ちしてしまう可能性があります。
“明るい色のスーツはNG” “柄は無地か目立たない柄しかNG” “ワイシャツは白以外NG” “黒以外のシューズはNG” などの条件がない職場であれば問題ありません。
5. フォーマルシーンでのピークドラペルスーツ
タキシード、燕尾服、モーニング、などのフォーマルウェアにもピークドラペルはよく使用されます。華やかな場にふさわしいデザインといえます。
略礼服として、ピークドラペルのブラックスーツを1着持っていると結婚式等で重宝します。
また、カジュアルなパーティなどは明るい色やチェックや幅広ストライプなど、色と柄が派手目のピークドラペルもこうした場面でよく合います。
弔辞ではシングルスーツのピークドラペルは避けましょう。喪に服す場です。おしゃれをする場ではないので、少し場違いに見られてしまうことも。
ダブルのスーツの場合は、ピークドラペルが基本なので弔辞でも問題ありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ビジネスのカジュアル化が進んでいる昨今、スーツを着ているだけでしっかりとした印象を与えるので、デザインで遊ぶ自由度は広がっています。
衿(エリ)のデザインが変わるだけで雰囲気が変わります。着る場面を選んでぜひピークドラペルにチャレンジしてください。