いざ、今日着るスーツを手に取った時に初めて毛玉を発見することがあります。
電車など街中でも、毛玉だらけのスーツを着ている人は、あまりいい印象ではありませんね。
今回は毛玉の出来る原因と、取り方(注意が必要な取り方)を解説していきます。
1. スーツに毛玉の出来る原因
そもそも毛玉とは、主に摩擦により生地の繊維が毛羽立ち、それらが絡まることで発生します。毛玉の発生する理由を知ることで、予防にもつながります。
1-1 毛玉の出来やすい場所
摩擦が発生しやすい場所が必然的に毛玉の出来やすい場所になります。
最も多いのは「脇」や「股」です。この2つはスーツを着て1日を過ごす中でも必ず摩擦が起きてしまいます。
次に人によって出来やすい場所は「尻」「肩」「背中」など。座り仕事が多い人、リュックなどのバッグを肩にかけて移動する人、背もたれが原因です。
1-2 スーツの素材による違い
素材によっても、毛玉の出来やすさに違いがあります。一般にポリエステルは摩擦に弱く毛玉が出来やすいです。
比較的出来にくい素材は、自然素材100%のスーツになります。代表的なのがウールです。ウール100%のスーツの場合は毛玉は出来にくいです。ただし、紡毛糸(起毛感があり厚みのある生地)などは出来やすいので注意です。
2. スーツの毛玉の取り方
糸切りハサミなど、小さなハサミで地道にひとつずつ取りましょう。毛玉を引っ張りながらカットするのは良くありません。生地と毛玉の隙間にハサミを入れ、丁寧にカットしてください。
また普段依頼しているクリーニング屋さんでも、毛玉処理を行ってくれるかもしれません。あまり慣れていない場合はこのようなプロに依頼した方が安心ですね。
2-1 やってはいけない(注意が必要な)取り方
以下の毛玉の取り方は、生地を傷める可能性や難しい場合があるので注意が必要です。
・指でつまんで引っ張る → ほつれる可能性があり、再発もするのでNG
・カッターで表面を削る → 生地を傷める可能性があるのでNG
・スポンジを使う → 表面を撫でるように使う方法がよく紹介されていますが、これも指でつまむのと同じく繊維を引っ張るのでNG
・毛玉取り機を使う → 生地に強く押し当てたり引っ張りながら当ててしまうと、穴あきの原因となるので注意が必要です。
3. 予防策
日常生活で、摩擦はどうしても避けられませんが、以下の予防策を行うことである程度毛玉を予防することができます。
【着用後のブラッシング】
1日スーツを着ると、繊維は乱れた状態です。そこで乱れた繊維を整える事が毛玉の予防にもなります。目の細かい自然素材は馬毛を使うと良いでしょう。
ブラッシングは毛玉予防だけでなく、虫食いなども防ぐことが出来る為、日々のメンテナンスとしてお勧めです。
【着用頻度を抑える】
連続での着用はもちろんですが、週に3回など頻度が高いともちろん毛玉の原因にもなります。
また汗などが乾かないうちに着てしまい、痛みを速める事にもなります
週に1回の着用を目安に、スーツの着数をコントロールしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。毛玉が出来てしまった時はこの記事を参考に処理をしてみて下さい。
毛玉を完璧に防ぐことは難しいですが、このようなメンテナンスはスーツを長くきれいに着続けるためにも大切です。是非試してみて下さい。