【タイトシルエット=おじさん】と見られてしまう理由

今スーツのトレンドが大きく変わっています。

ここ最近のお客様のお悩みで多いのは、

「細身のスーツを着ている人がおじさんばかりな気がする…。」

「バブル時代のスーツを見られているような感覚でちょっと恥ずかしい」


実を言うとこの細身のスーツ、
もう10年も前のサイズ感なんです!

今は20-30代の年齢のほうが細身のスーツが少ないと思います。

そろそろサイズのアップデートをしないとまずいかもしれません…。

トレンドの変化をご紹介します。

実はスーツのサイズトレンドというのは急には変わりません

ゆっくりと変化していき5年間隔でシルエットが形成されます。

20年前の2005年頃…

クラシコイタリアスタイルが定着した時代。

テーラーや紳士服雑誌でスーツの正しいサイズが提唱されました。

ゆとりは胸と胴回りにげんこつ一つ。着丈はヒップが隠れるくらい。パンツはややゆったりめ。

2010年頃…

全体的に細く、短いサイズ感が主流に。

映画007スカイフォールが2012年に上映された年代でダニエル・クレイグも細身のスーツを身に纏っていました。

そんなタイトスーツに憧れる世代も多かったかと思います。

2015年頃…

短い丈、タイトシルエットの全盛期。

モードなハイブランドのみならず、量販店でもタイトスーツを全面に販売しているお店も多く見受けられました。

パンツはスキニーで限界まで細くなり、パンツの長さもノークッション。

2020年頃…

紳士服業界では「クラシック回帰」と言うワードが広まり、ゆとりのあるサイズ感に戻ってきました。

ジャケットの衿巾も広く、またノータックが多かった時代から徐々にワンタックが増え始めます。

そして2025年

ルーズフィットがトレンドに。正しいゆとりに数%足したくらいでゆったり。

上着丈も長く、襟幅もワイドラペルが主流。ワンタックからツータックでルーズなサイズ、股下もワンクッション。


このようなトレンドの流れがありました。

急には変わらないスーツのトレンドシルエットでも、5年以上同じサイズでいると古く見えてしまうのが現実です。

当店のスーツは体に合わせた黄金比が基準です。

トレンドサイズを盛り込み過ぎずできるだけ長く着用していただくためです。

また、極端に裾口を細くしたり、ももを細くすると、ゼニア生地が耐えられないこともあります。

これらの理由で、サイズ・シルエットを制限し、スプレーモのハウスモデルとしていました。

そのような中でも「もっと細くしてほしい」と言うご要望も少なくありませんでした。

ここ10年、当店ギリギリのラインで細いスーツのリクエストが多めでした。

スーツのサイズはゆとりがあるサイズに戻ってることは確かです。

紳士服雑誌のMEN’S EXでもサイズ感の特集を組んでいるほど、クラシカルに移行しています。

この先も古くならないサイズは、2005年頃のクラシコイタリアなサイズ感がベストです。

クラシコイタリアこそ時代の流れに影響されない普遍的な定番サイズと言えます。

もし次のご注文でサイズを変更したい方はお申し付けください。

型紙のシルエット変更は無料でご案内しております。(仮縫いをご希望の方は有料)

お客様の過去のデータの準備や今現在のお体の採寸や見本服の試着等でお時間をいただきます。

「スーツのサイズを変更したい」とご予約いただければスムーズにご案内が可能です。