スーツの裾はほつれやすい部分です。
仕事中に足元がおかしいと思ったらいつの間にかほどけていた、という経験をしたこともあると思います。
「出張中で明日も同じスーツを着なければいけない。」
「直しにお店にもっていく時間がない。」
応急処置が出来ればお直しをするまで時間稼ぎができます。
今回はスーツの裾のほつれに関して、どうしてほつれるのか、どう直すのかを解説します。
1.スーツの裾の仕組み
スーツの裾はまつり縫いという方法で裾上げがされています。
裾上げ専用のミシンもしくは手縫いによって縫われます。
どちらも表に縫い目が目立たないような縫い方をします。
2. スラックスの裾がほつれる原因と対策
スーツの裾は間隔も広めに縫いますのでひっかけやすく、とても細い糸で縫われている事で切れやすい事が原因です。
もっと丈夫に縫えないの?と思われるかもしれませんが、スーツの表側をキレイに見せるための縫製です。ミシンのタタキ仕上げのようにすれば頑丈ですが、カジュアルパンツのようでスーツには似合いません。
まつり縫いがほどける原因はスーツを履く時に指をひっかけてしまう事がほとんどです。
靴下を履かずに履いたり、靴下を履いていても縫い目の間に引っかかってしまうと糸が切れてしまいます。
スーツのパンツを履く時は裾をくぐらせる時に注意することで裾のほどけは回避できます。
3. ズボン裾のほつれのお直し方法
もしスーツの裾がほどけてしまった場合は、自分でも簡単に直せます。コンビニに売っているソーイングセットでも十分です。針と手縫い糸(細め)を準備しましょう。
3-1 たてまつり
簡単なまつり縫いは“たてまつり”という一番簡単な縫い方です。
① 針に糸を通して玉結びをします。
② はじめ部分は裏から針を通し、玉結びが抜けないか確認します。
③ 表生地を少しすくいます。
④ そのまま縫っていく方向1.5㎝位先を目安に裏から針を通します。
⑤ 上に針を持っていき、②と③を繰り返し縫い進めます。
⑥ ほつれた部分を全部縫い終えたら玉止めをして完成です。
⑦ 完成
3-2 裾上げテープ
手芸屋さんや100円均一ショップにある接着の裾上げテープでも裾を固定できます。
① 裾上げテープを必要な長さにカット。縮みを考えて2㎝程長めに取ります。
②(裾上げテープの説明書に従って)水分を含ませた裾上げテープをほつれた部分に置きます。
③ 当て布を置いてアイロンを当てていき、接着します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。裾はスーツがキレイに見えるために縫われており、他の部分よりもデリケートです。
注意して履くことでほつれは防げますが、ほつれてしまった場合も簡単に応急処置ができますので、いざという時はご参考ください。