「屈んだ時にスラックスが破れた」

「どこかで引っ掛けてキズがついた」

いつも大事にしている服に限ってこうしたことが起こります。

今回は、破れの修理方法と対策についてお知らせします。

1. 破れる箇所とその原因

スーツには破れやすい箇所があります。ここではその箇所と原因について解説します。

1-1 股の破れ

股は生地が擦れて薄くなって破れます。太ももがしっかりしている体型の方に起こりやすいです。

また、仕事で外回りが多い方、車の乗り降りの多い方にも、擦れや破れが多く見られます。

1-2  ポケットの破れ

ポケットに厚めの物を入れると破れの原因になります。特に大きな財布を入れると、ポケットの口が裂けて破れます。

足を組むクセがある方も、片側に生地が引っ張られてこのようになりやすいです。

1-3 ヒップの破れ

ピッタリしたサイズ感の場合に破れが起きます。深く椅子に座る際には、お尻の部分には想像以上の負荷がかかります。

コロナで体重が増えて、作った時よりもサイズがぴったり気味の場合には注意が必要です。

2. 破れた場合の2つの修理方法

スーツが破れた場合には「かけはぎ」「ミシンタタキ」の2つの修理方法があります。

2-1 かけはぎ（かけつぎ）

スラックスに使っている生地と同じ生地を織り込むので、修理の跡が目立ちません。

ただし、糸1本1本を紡ぐ直しは職人の高い技術が必要になるので、費用はそれなりにかかります。5千円〜1万円ぐらいが相場です。

また、かけはぎは3センチ四方の破れの対応ができます。大きな破れは、修理代金が数万円になってしまうので現実的ではありません。

2-2 ミシンタタキ（ミシン刺し）

破れた部分の裏側から共地を当て、生地と同色の糸で叩くように縫い込んでいく修理方法。

股が薄くなってきたり破れが大きい場合の修理方法です。

かけはぎに比べて修理費用はかかりませんが、タタキ直しの跡は残ります。またタタいた部分はやや硬くなります。

３. そもそも、破れを防ぐには？

上着は何ともないのにスラックスが破れたらスーツの役目を果たしません。そのためにも、日頃からスーツが破れないような対策をしましょう。

ここでは破れの対策方法についてです。

3-1 サイズ感が問題

サイズ感はピチピチではなく、程よいゆとりが必要です。サイズが小さいと負荷がかかり破れの原因に。

「コロナでちょっと太ったけど、元に戻すから大丈夫」と思って履いている時が一番危険です笑

3-2 ポケットに入れるのが問題

財布など大きい物を入れるとサイズ感が変わります。ポケットは負荷がかかると破れやすいです。なるべく物は入れないようにしましょう。

3-3  ローテーションが問題

同じスーツを着続けると消耗が早くなり、破れの原因になります。スーツは週に１度の着用が理想です。

ローテーションで着用すれば傷みが減り、破れのリスクを軽減できます。

3-4  数を増やして対策

スーツはスラックスが先に傷みます。スーツはジャケットとスラックスがひと揃え。つまり、スラックスがダメになると使えなくなります。

オーダーの際に、スラックスを2本にしてご注文いただければ、交互に使用することで消耗による破れを防げます。

3-5 補強パーツで対策

股の内側に股専用の当て布を入れると、股の擦れを軽減できます。

既製品のスラックスにはほとんど付いていませんが、オーダースーツは追加で付けることが出来ます。注文の際にお伝えください。

まとめ

いかがだったでしょうか。スーツが破れたときはあきらめず、まずはご相談ください。

電話だけでは程度を把握できないので、ご来店いただくか、写真をお見せください。

今までスラックスがよく破れていたという方は、「3. 破れを防ぐには？」の対策をぜひ試してみて下さい。

ご不明な点があればご相談ください。

オーダースーツスプレーモ
TEL 0120-112-903