スーツを快適に着ることのできる季節は主に秋冬。
春・夏にかけては、暑さとの戦いが待っています。
特に外回りの多いビジネスマンは、移動するだけで汗をかきますよね。
そこで今回は、スーツに限らずやっかいな脇汗について、解説します。
脇汗がスーツに与えるデメリットや、その対処法をご紹介。
汗に悩むビジネスマンはぜひチェックしましょう!
1.脇汗をかくことによるスーツへの影響
スーツに汗が染みこむと、さまざまな影響がおこります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①汗ジミ
特に脇汗を大量にかくと、スーツにも汗ジミができてしまう可能性も。
白いTシャツなどは、何度も同じ部分に汗をかくと、汗の成分が酸化し黄ばみが発生します。
ダークトーンの多いスーツは、黄ばみはわかりずらいですが、代わりに目立つのが白い輪ジミ。
やっかいなことに、汗ジミなどの水溶性のよごれは、ドライクリーニングでは落とせません。
クリーニングできれいにしたい場合は、「水洗い」のクリーニングを選択してみてください。
ただし、スーツの水洗いは高度な技術が必要になりますので、信頼できるクリーニング業者を探しましょう。
また自宅でできる汗ジミの対処法をご紹介します。
[su_box title=”自宅での汗ジミ対処方法” box_color=”#1847fa” radius=”8″]・ブラッシングで繊維に入り込んだホコリを落とす
・蒸しタオルでシミ部分をポンポンと叩く
・必要に応じてアイロンの蒸気を当てる[/su_box]
①最初にブラッシングで繊維に入り込んだホコリなどを落としましょう。
②蒸しタオルを作ります。温かいタオルの方が、水蒸気が発生しやすく効率的に汗ジミを落とせます。
蒸しタオルをポンポンと叩くように、汗ジミ部分に当てます。
③アイロンやスチーマーで蒸気を当てます。
蒸しタオルと同じ原理で、高温の蒸気は汗ジミや臭いなども効率的に蒸発させてくれます。
普段のメンテナンスでも活躍しますので、お持ちでない方はぜひ入手しておきましょう。
④陰干しをします。タオルやスチーマーで汗ジミを落としたスーツは、湿気を含んだ状態。
そのままスペースの狭いクローゼットなどに掛けてしまうと、湿気がこもり、雑菌が繁殖してしまいます。
雑菌が繁殖してしまうと、かえって臭いが発生してしまい、せっかくの手入れも台無しになってしまいます。
日差しの当たらない、風通しの良い場所で1日程度陰干しをしましょう。
自宅でできる汗ジミの対処方法は以上です。
長年手入れをせず、繊維の奥まで染みこんでしまった場合などは、これらの対処ではとりきれない可能性もあります。
その場合は無理に自分でなんとかしようとせず、クリーニング店などに相談してみましょう。
②脇の毛羽立ち、擦れ
汗などで湿気がこもると、毛羽立ちや擦れの原因にもなります。
スーツの脇の下は、汗などで湿気が最もこもりやすい場所です。
湿気を含んだ繊維は、摩擦によるダメージを受けやすくなります。
【汗+湿気のこもりやすい脇の下+摩擦の多い場所】
これらが日常的に続くと、毛羽立ちなどが発生しやすくなります。
普段なかなかチェックすることのない脇部分ですが、春夏などはとくに着用前に見る習慣をつけると良いでしょう。
毛羽立ちを発見した際は、下記の対処法を試してみてください。
①ブラッシング
多少の毛羽立ちは、ブラッシングにより繊維の絡まりを解消し、毛並みを揃えてくれます。
初期段階であれば、ブラッシングのみの対処でも十分にきれいになるでしょう。
こまめなブラッシングは、普段のメンテナンスでもぜひ行ってください。
②糸切りバサミなどで気になる毛羽をカット
ブラッシング後、毛足の長い繊維など気になる毛羽が残っている場合は、糸切バサミなどでカットしましょう。
その際注意したいのは、繊維を指などで引っ張らないこと。
引っ張ることで、また奥から繊維がほつれて毛羽立ちの原因となります。
ポリエステルなどの摩擦に弱い繊維は、毛玉ができていることも考えられます。
その際も同じく、引っ張らずに根元からカットしてください。
毛羽カットの際、やってはいけないことは以下の2つです。覚えておきましょう。
・繊維を無理に引っ張らない
・カッターなどで表面を削らない
③アイロンで毛羽を寝かせる
ブラッシング、毛羽のカットを行っても、毛羽立ちが気になる場合は、アイロンを使用しましょう。
スチームや霧吹きで毛羽部分に水分を含ませ、繊維を寝かせるようにアイロンを当てます。
こうすることでさらに繊維が整い、毛羽立ちが目立ちにくくなります。
※長時間、強く当てすぎるとテカリの原因となります。
目に見える部分はテカリが出ないよう、気を付けて使用してください。
2.脇汗がスーツに染みるのを防ぐ方法
脇汗などの湿気による悪影響を防ぐためには、やはり汗の染みこみを防ぐのが1番の解決策。
代表的な方法をご紹介しますので、ぜひ実践しましょう。
①インナーを着用する
シャツの下に薄手のインナーを着用することで、脇汗が浸透するのを防ぎます。
昨今のインナーは吸湿性・放湿性が高く、蒸れにくいというメリットもあります。
シャツのインナーは透けやすいので、色はベージュが最もおすすめです。
タンクトップタイプもありますが、これでは脇汗を防ぐことはできません。
夏場のノータイも考え、Vネック&半袖タイプのものを選ぶと良いでしょう。
②脇汗パッドを使う
脇汗パッドも今はさまざまなタイプが販売されています。
レディースはもちろん、メンズ用のパッドもありますので、汗をかく季節は重宝するでしょう。
引用:https://www.kobayashi.co.jp/seihin/awp_m/index.html
シャツを直接着るときは、シャツの脇部分に、インナーを着用するときはインナーの脇に付けましょう。
汗を吸収するほか、デオドラント効果も加わっているものも多く、ニオイも軽減してくれます。
一箱数百円とコストもかからないので、汗をかく夏の時期は特におすすめ。
商品によって厚みや大きさが異なるので、自分に合った汗脇パッドを選びましょう。
③制汗剤を使う
汗そのものを抑える制汗剤を活用するのも効果的です。
代表的なものとして、スプレーやスティックタイプがあります。
「デオドラント」は、汗のニオイを抑えるのが主な目的ですので、間違えないよう注意しましょう。
汗の量が多く、面積が狭い脇には、直塗りできるスティックタイプがおすすめ。
抑えたい部分にしっかりと塗りこむことで、長時間汗を抑制することができます。
まとめ
脇汗がスーツに与える影響は以下の2つです。
①汗ジミ
②毛羽立ち・擦れ
スーツに脇汗が染みるのを防ぐ方法は以下の3つ。
①インナーを着用する
②汗脇パッドを活用する
③制汗剤を活用する
これらを意識することで、臭いも含め、清潔感がアップし、スーツが長持ちするという大きなメリットが生まれます。
今回ご紹介した方法は、普段の洋服にも活用可能です。
ぜひ参考にしてみてください。