スーツをベルトなしで着る事はビジネスシーンで通用するのか。
近年では服装の自由化もあって、ベルトなしでスーツをお洒落に楽しむ人もいます。
ベルトなし(ベルトレス)のスーツは楽でおしゃれな印象ですが、マナーを欠いては逆効果になることも。
今回は、どのようなスタイルならベルトなしでスーツを着てOKなのか、アイテムとシーンを中心に解説していきます。
1. スーツにベルトを締める意味
ベルトには装身具としてコーディネートを引き締める役割と、マナーとして着こなしの必需品のであるという2つの役割があります。
ベルトをし忘れた日に焦ったり、何となく落ち着かないのは、
全身の中央に位置する引き締め役が不在で、かつ必需品がないと無意識に認識しているからです。
2. ベルトをしないウエストのデザイン
近年ではスーツのウエストのデザインが多様化しています。
ベストなしのスタイルを実践するには、ウエスト周りのデザインを把握することも重要です。
ベルトなしのスタイルに使われる代表的な3種類のデザインを覚えておきましょう。
2-1 サスペンダー
サスペンダーでパンツを吊ります。裏返すと釦がついていてサスペンダーをひっかけるタイプや、腰部分に直接ひっかけるクリップタイプなどがあります。
2-2 ベルトレスアジャスター
ベルトループがなく、サイドに尾錠付きのアジャスターがついています。
アジャスターはデザインとしての意味合いが強く、ウエストの調整は前提としない場合が多いです。
また写真のように腰帯と言われるループが付く部分を広くし、グルカパンツのようなデザインにすることも多いです。
2-3 ドローコード
ウエストの一部がゴムになっており、中に通っている紐で大きさを調整します。ベルトループが付いているモノもあり、上からベルトをすることもできます。
セットアップのパンツにも多く見られます。
ベルトレスアジャスター、ドローコード共にパンツ全体としてのサイズ感は、1プリーツや2プリーツといったゆったり目との相性が良いです。
昨今のビジネスカジュアル、オフィスカジュアルの浸透によりパンツのデザインも多様になりました。
3. ベルトのありなしはどうやって判断する?
ベルトをしたほうがいいのか、しなくてもいいのか、判断基準をアイテム別とシーン別に分けて考えると整理できます。
3-1 ベルトループが付いているとき
ベルトループが付いているパンツはベルトをしましょう。
ビジネスシーンではスーツのルールが重んじられることが多いので、ベルトは付けた方が無難です。
ループが付いているのにベルトがない状態でスーツを着ていると、人によってはだらしないと感じる人もいるので注意が必要です。
ベルトループがついていてもサスペンダーで吊る場合は例外です。
サスペンダーをつける場合はベルトなしがマナーになります。
セットアップのスーツを着用するときや、シャツやニットなどの裾を出して見えない場合はベルトなしでドローコードを調整して問題ありません。シャツをインする場合はベルトをしたほうが無難です。
3-2 シーン
ビジネスシーンで相手の方がスーツにネクタイといったドレススタイルの時は、ベルトなしのスーツは好ましくありません。
ジャケパンやセットアップで着崩していったとしてもシャツインでベルトをしたほうが良いでしょう。
また、自分より年輩であったり、立場が上の人との商談などもベルトなしは避けた方がいいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。スーツのベルトなしの着こなしですが、相手への印象の与え方を考えることで解決できましたね。
一歩間違えるとお洒落のつもりが逆効果にもなってしまうので、正しい理解と着用を心掛けてコーディネートを楽しみましょう。