スーツの裾がほつれてしまった…誰でも出来る応急処置

スラックスの裾上げ

「なんだか足元が変だな…」

ふと気がつくと、スーツの裾がほつれていた…そんな経験はありませんか?

特に出張中や、翌日も同じスーツを着る予定があるときには、慌ててしまうもの。

でも安心してください。裾のほつれは、ちょっとした応急処置でしのぐことができます。

この記事では、

  • 裾がほつれる原因

  • 普段からできる予防策

  • 今すぐ使える応急処置の方法

この3つを中心に、スーツを長く美しく着るためのヒントをご紹介します。

「いざという時に知っておいてよかった」と思っていただける内容です。

まずは、そもそもスーツの裾がどのように作られているのか、仕組みから見ていきましょう。

1.スーツの裾ってどうなってるの?

スーツの裾の仕組み

スーツの裾はまつり縫いという方法で裾上げがされています。

裾上げ専用のミシンもしくは手縫いによって縫われます。

どちらも表に縫い目が目立たないような縫い方をします。

2. なぜ、スラックスの裾はほつれやすいの?

スーツの裾のほどけ

よくある原因は、「着脱時に糸を引っかけてしまう」こと。

特に、

  • 靴下を履かずにパンツを履いたとき

  • 靴下の繊維に縫い目が引っかかったとき

  • 無意識に指で引っ張ってしまったとき

このようなちょっとした動作が、糸を切る原因になります。

「もっと丈夫にしてくれたらいいのに」と思うかもしれませんが、やはりスーツの上品さを保つためには、今の縫い方が最適なのです。

裾がほつれにくくなるちょっとした習慣

スラックスを履くときは、裾をやさしく持ち上げてから足を通すだけでも、ほつれを防ぐことができます。たったこれだけで、裾の寿命はぐっと延びます。

3. それでも裾がほどけてしまったら?応急処置

スーツの裾を修理するソーイングセット

とはいえ、どれだけ気をつけていても、裾がほどけることはあります。

そんなときに知っておきたい、2つの応急処置法をご紹介します。

3-1 ソーイングセットで「たてまつり」補修

簡単なまつり縫いは「たてまつり」という一番簡単な縫い方です。

裾のほつれの直し手順

① 針に糸を通して玉結びをします。

② はじめ部分は裏から針を通し、玉結びが抜けないか確認します。

裾のほつれの直し次の手順

③ 表生地を少しすくいます。

④ そのまま縫っていく方向1.5㎝位先を目安に裏から針を通します。

裾のほつれの直し次手順

⑤ 上に針を持っていき、②と③を繰り返し縫い進めます。

裾のほつれの直しを玉どめ

⑥ ほつれた部分を全部縫い終えたら玉止めをして完成です。

裾のほつれの直し完成図

⑦ 完成

3-2 裾上げテープで手軽に補修

「裁縫は苦手」「針と糸がない」という場合は、裾上げテープを使う方法もあります。

これも100円ショップや手芸店で簡単に手に入るアイテムです。

スーツの裾上げテープ

① 裾上げテープを必要な長さより少し長め(+2cmほど)にカット

水に濡らして、ほつれた裾の内側に挟む

③ 当て布を置いて、アイロンで圧着します。

スーツの裾のほつれは「慌てず」「丁寧に」が正解

裾がほどけると「スーツがだらしなく見えてしまう…」と不安になるかもしれません。

でも、原因と対策を知っていれば、慌てることはありません。

  • 普段の履き方に少し気を配る

  • ソーイングセットや裾上げテープを用意しておく

これだけで、いざという時にも落ち着いて対処できます。

大切なスーツを長く、美しく着続けるためにも、今回の内容をぜひ覚えておいてください。